図書館で

 雨の日は必ず図書館に行った。職場から歩いて5分。よく昼食の休憩時間を利用して、図書館の中を探索していた。
 その日も朝から雨だった。仕事が忙しく休憩もろくに取れずに、昼食も時間がずれてしまった。図書館の4階に軽食道があり、カレーライスやラーメンなどのメニューが用意されていた。わたしはいつもすぐに食べられるカレーライスを喉にかっ込むと、すぐに1回の閲覧室に本の旅に出た。
 外はアジサイの花が見ごろで、書棚の向こうの硝子越しに濡れて葉先から水滴が滴り落ちる様子をぼんやりと見たりしていた。
 書棚の外国文学のコーナーではわたしの好きな「ドンキホーテ」や「眼球譚」「フェネガンズウェイク」「千夜一夜物語」「大陰唇の嘆き」「挿入から射精へ」「勃起するクリトリス」と見ていくうちに、なぜかそのコーナーは薄ぼんやりと消えそうになっている。
 貸し出しコーナーの女性が机の上で股を広げて、しきりにあえぎ声を・・・。
 どこか違うところで見た風景のようだった。
 わたしはズボンとパンツを脱がされて、読書コーナーの大机の上で仰向けに寝かされた。
 これからなにが起こるのだろうか。果たして昼休みが終わるまでに、職場に帰れるのだろうか。

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