殺されたあなたを不安にさせてごめん。惑うことなく行きかう憶測に、そっと茶色い蓋をした。
目立つ夢に寝首をかかれ、グッと魂を引き戻す。
運命かもしれないね。悲しい時に思わず、怒りに満ちた風船を針で刺して破裂させる。
まだ血が止まらないかい。髪の毛を切るたびに、噴き出してくる真っ赤な血の何万もの筋。
実は消えている。あなたはもう今から出かけようとしている。
楽になるとは、切った髪の毛がミミズのように動きはじめる。はじめて失ったものを、順番に処刑していく。
あなたを迎えに、眠りにつく。凝縮した思惑が、癌細胞を飼育する。
まだ眠れない。昨日がまた訪れる。
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