冬あそび

かじかんだ手から月のしずくがこぼれ落ちる

歩く道は土だ

いつかのあの日の石ころが

緑色に光っている

寒い夜

記憶とせん妄が往き来して

足は谷間に向かっている

校舎の裏庭で煙草に口をつけたとたん

まぼろしはクチナワに変わり

やがて魂は真っ黒に壊死してゆく

夜は友だち

見えない自分だけ

隠れなくてもアレは見えている

心臓を突き刺すメスに

黒い礼服を被せながら

笑っている

だれとも共感できない笑い

罪は償うことなく

夜はひたすらに更けてゆく

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